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島根県立美術館での安野光雅の絵本展のオープニングに立ち会い改めて原画を見ると、絵本で印刷された状態では気がつかない色や透明感があり「絵画」としての質の高さにも脱帽でした。その「絵画」のなかにも安野光雅さんらしいウィットに飛んだ仕掛けや思想.哲学が線の一本一本に現れています。まさにデザインの思考にかなり近いように汲み取りました。その後、出雲蕎麦をいただき、美術館の学芸委員の勧めで、神魂神社と出雲大社に寄り道。神魂神社はあまり知られていませんが国宝で日本最古の大社造り。鎮守の森のなかに質素に佇み、石段も熊野古道のように寂れた姿が心に留まります。そして建築と環境とのあり様がとても良く、昔からこのままという様子で変わらぬ強さをひしひしと感じました。出雲大社は残念ながら修繕中で大社の姿は見れませんでした……。