Works > 2015 日本クラフト展大賞


日本クラフトデザイン協会主催の日本クラフト展で大賞とともに経済産業大臣賞と招待審査員賞を授賞しました。
ここ数年「デザイン」という立ち位置で様々なクラフト活動に関わってきました。同時に産業レベルの手仕事に関わる中、クラフト・建築・デザインと「領域」で分ける事への違和感を感じています。ようは「生活に必要な道具を創意工夫し誠実に生み出す事」が、人としての努めであり喜びだと思います。これは、クラフトも、産業の中の職人も、みな一緒。ただ、ここ半世紀で「つくる」目的が大きく変わり、高度経済成長期以降のものづくりは「商業的」に判断され、その歪んだ思想をデザインが担ってきました。産業革命以降の問題定義として「アーツ・アンド・クラフツ」が生まれ、日本の生活改善運動時期に「民藝運動」が生まれ、今新たな手仕事の概念が必要だと思っています。そんな活動の礎にしたいと思い、岐阜の木工所然さんと恊働して今必要と思うクラフトのあり方で日本クラフト展に出品しました。「領域」や「ヒエラルキー」という概念ではなく、互いを尊重し合った新たな分業のあり方が今大事なのかなと思っています。