昨日から金沢に入り生活工芸プロジェクトの今年の展覧会について、ガラス作家の辻和美さんと百草の安藤さんと打ち合わせ。今年も21世紀美術館で10月11日からの開催決定で会場構成を担当します。
そして、今日は早朝に帰京してライフスタイル展の会場設営でビックサイトに向かっています。今回は、高岡の能作、京都の公長斎小菅、岐阜のasahinekoの3つの会場デザインと、新作のお披露目では、公長斎小菅から菓子切りなど、asahinekoから箒や箱、堀江陶器から急須や湯呑、菓子皿など、キハラからSITAKUシリーズと、盛りだくさんです。
生活工芸プロジェクト
燕三条
燕三条は古くから和釘をつくっていた地域ですが、100年程前の生活改善運動と同時期にカトラリーと金属器物の生産が始まり今では世界的な産地となっています。現在ここで金属器物の開発が進んでいます。一昨日訪れたときには既に取手の試作がいくつも出来上がり、開発メンバー皆でのワークショップとなりました。その後、夜の呑ミーティングでは、9月のお披露目に向けて一致団結。開発のギヤチェンジもできました。
kitokiで福山
週末は家具ブランドkitokiの全体会議と試作確認で久しぶりに福山に伺いました。朝一の新幹線で福山に入り若葉家具との試作ミーティング。新作のTVボードの最終確認、さらに発売前の試作が4点もあり、どれも魅力的なアイテムになりそうです。その後、大川から合流した井上企画の面々と打ち合せ、耳付き無垢板天板のシリーズ「mimi」の最終確認と、新たなアイテムの話。そして土井木工でも次の開発についての話で概ね方向が見えてきました。最後は大川からの丸庄さんとデザイナーの関さんが合流しての全体ミーティング。kitokiも4年目を迎え、淡々とアイテムの数も増えたこともあり、全員でkitokiの理念と価値観を再確認して、さらなる広がりを目指す事になりました。7月の大川展でも幾つかの新作がお披露目出来そうですのでお楽しみに。
発泡スチロール
大学の授業も一週間遅れではありますが順調に進んでいます。3年生の課題として6年間続けている発泡スチロールを使った現物の空間づくりも無事終了。そろそろアイデアも尽きてくるかなと思いきや新たな表現も登場。めずらしく講評日が晴天となり楽しい締めくくりとなりました。そして、その横ではゼミ生4年生達が住宅課題で悶々中です…….。
信濃境の家
長野県信濃境で進めていた野沢正光さん設計の住宅内に計画した家具デザインの仕事が、一昨日無事完了となりました。家具と言ってもインフィルとしての部屋的な家具で野沢さんの構造的な建築にさりげなく繊細に落とし込めたのではないかなと思っています。
クリネタ
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久しぶりにasahinekoのミーティングで岐阜の付知入り。来月のライフスタイル展へ向けての作戦会議。質の高いプロダクトは出来ているものの、なかなか売り場に繋がらず悶々とするばかりですが、今回は新作もお披露目しますのでお楽しみに!
その後、岐阜の関で刃物開発の皆さんと呑ミーティング。こちらは二年近くかかっているプロジェクトですが、9月のお披露目に向けて試作も出揃い、魅力的な製品になりそうです。ミーティングも呑みが行き過ぎてしまいましたが、制作や販売の皆さんとも一致団結でき、さらに質が上がりそうです!
安野光雅の絵本展/長崎歴史文化博物館
安野光雅さんの全国巡回展も、長崎歴史文化博物館で2カ所目の展示が始まっています。初回の島根で使う事が出来なかった箱形のサインや木製のキャプションも初お目見えで、当初考えていた計画通りの展示が出来ました。この箱形サインは項目分けの立体サインとして点在していると同時に、展示している原画の絵本が納まる書棚兼机にもななっています。つまり、サイン+書棚+書見台の3つの機能を兼ねています。その他にも書棚+ベンチや、親子がコミュンーケーションを取れるような仕掛けも仕込んでいます。この箱型サインの制作はA-craftの伊藤さん達。写真の壁面キャプションはテーブル工房kikiさんの制作。絵本「ふしぎABC」の現物制作は木工家の藤崎均さん。子供椅子はKoizumi Studioデザインの無印良品の椅子。そして、これも今回初お目見えで、絵本「旅の絵本」に登場している旅人のミニチュア(体長2cm)を小泉ゼミ卒業生の佐藤大地がつくってくれました。この旅人はさりげなく原画の額縁に座っている為、知る人ぞ知る密かな話題となっているようです。
■安野光雅の絵本展
長崎歴史文化博物館
2011.4.16(土)-6.5(日)
8:30-19:00
北本心ノ診療所
昨年から計画を進めていた北本心の診療所が無事に諸検査を終えて4月1日に開業しました。ここは22坪と狭い診療所ですが、一枚の曲面壁が機能を仕切り、曲面と直線の間に出来る隙間の空間が余白となり閉塞感を感じません。待合室には宮崎椅子製作所で初挑戦したソファや、kitokiで開発中の本棚のプロトタイプが納まり住居のような印象です。
(撮影/ナカサ&パートナーズ 辻谷宏)
■北本心の診療所
埼玉県北本市中央2-78
TEL 048-598-7573
外から内へ/内から外へ
独立したての20年前、どうしてもお話を聞きにいきたいデザイナーの方がいて、京都の友人.吉田さんの伝を通して大阪まで会いにいきました。建築雑誌の空間写真を見るだけでも意思の強さがにじみ出ていて、対面するのは正直怖かった記憶があります。事務所の扉を開けての初対面では、おおらかな表情ではありましたが目の奥に揺るぎない強さを感じ、言葉の節々で、鋭く厳しい言葉を頂きました。そのデザイナーが野井成正さんです。その後は事あるごとに声をかけて頂き美味しいお酒もご一緒させて頂いてます。当時、今の僕くらいの年齢だったと思いますが、そう思うとこの20年間まったく変わらぬ姿勢を見続け、これから20年の自分の生き方を考えさせられます。ともかく野井さんは僕の心の師なんです。
その野井さんが初めての個展を行っています。場所は大阪で初めてのデザインミュージアム「中之島デザインミュージアム」の開館記念展。僕もまだ行ってませんが野井さんらしい人肌で芯の通った会場になっているはずです。
■野井成正の表現 外から内へ/内から外へ
2011.4.26(火)-7.3(日)
12:00-19:00
月曜日休館/入場無料
中之島デザインミュージアム de sign de
大阪市中之島5-3-56 中之島バンクスEAST
TEL06-6444-4704
日本の家具デザイン
コンフォルト6月号の特集は「日本の家具デザイン」です。kitokiの活動記事、SIDEの報告記事を取り上げて頂きました。それから「日本の家具デザインの歴史」のページを佐野由佳さんと共にまとめています。改めて日本の家具デザインを知ると、大正時代以降の生活デザイン活動と共に始まり、たった100年の歴史のかなで社会の流れと共に劇的に変遷を重ねている事が分かります。やっぱり「家具デザイン」は「製品デザイン」ではなく「環境をつくる道具」なんだと思うのです。今こそ勘違いされている「家具デザイン」の概念を大声を出して明言するべきかなと思っています。
計画開始
国立の桜も新緑に替わりのどかな連休のはじまりです。
さて、こいずみ道具店から徒歩1分、桜通りと大学通りの交差点に建っている築40年の店舗建築を使って念願の工房計画が始まります。この建物は増築工事を施していましたが、あまりにも簡易的な手法だった為に傷みが激しく増築部分の解体撤去を行ないました。解体された敷地は中庭のような作用があり、今迄暗かった店舗建築の中が明るい空間に生まれ変わっています。とても小さな敷地ですが四畳半程度の小屋が建てられそうです。
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